2013年8月25日日曜日

箱塚桜団地応急仮設住宅夏祭り報告


8/18、宮城県名取市閖上(ゆりあげ)にある
箱塚桜団地応急仮設住宅にて行なわれた夏祭りの報告です。

今回もたくさんの方にご支援、お手伝いいただき、無事イベントを終えることができました。心より御礼申し上げます。当日は天気もよく、とても暑い気候でした。また例年と違い午前中からお祭りが始まったため、ジュース、カキ氷はいつにも増して大人気でした。各方面から今年も600本以上のジュースの支援が集まり、日中の強い日差しの中、1人2~3本のジュースを配ることが出来たことはとてもありがたい事でした。この場を借りて深く御礼申し上げます。

600本を超えるジュースのご支援ありがとうございました!

神輿を担ぎ終えジュースに集まる子供たち



仮設住宅でのお祭りも3年目。自治会のメンバーも代替わりをし、今年は初めてお金を出し合い、自分たちで運営する出店を出していました。神輿にレクリエーションダンス、サンバに日本舞踊にカラオケと盛りだくさんの内容でたくさんの笑顔を見ることができ嬉しくなりました。



東北ほっとプロジェクトとしては毎年恒例の出店という形で、焼きそば、フランクフフルト、焼きとうろこしなどを振舞いました。また今年はお祭りの写真を撮りながらその場で印刷をしてプリントを配るということも行い、仮設の皆様には喜んでいただけたのではないかと思っています。



しかしながら、この景色、この生活が見慣れてしまってはいけないのです。あくまで仮の住居。環境はよくありません。

「例えるなら、フライパンをかぶって生活しているようなもんだね」

ある人はこの猛暑の仮設住まいをこう表現していました。

「隣のうちの人のオナラも聞こえるくらいだからね」

そんなことを笑って話してくれたりもしますが住人の方々の苦労もはかり知ることはできません。

そして東部道路の海側に町を再建するのか、田んぼを潰して道路の西側に町を再建するのか、意見は真っ二つに割れているようです。
http://mainichi.jp/feature/20110311/news/20130818mog00m040006000c.html

「阪神淡路の地震の時も、仮設が完全になくなるのに7年も掛かったっていうからね、こっちもまだまだこの生活が続くと思うよ」

実際に仮設で暮らす世帯数は少しづつ減ってきています。新しい環境を見つけて生活をスタートすることは とても前向きな決断と思い、応援したいという気持ちですが、『そうせざるを得ない』という環境には残念な気持ちでもあります。

これに関しては、個人の手ではいかんともしがたいところですので
まだしばらく、こうしたイベントを通して様子を伺いながら、
復興に向けたモチベーションをお支えできたらなと思います。


炎天下での焼きものにスタッフも汗びっしょりで頑張ってくれました。

サンバのリズムに仮設中が踊り出す最高の盛り上がりでした。

こちらはしっとり和の雰囲気、練習を重ねた日本舞踊。


カメラマン杉崎順一氏による想い出写真サービス。

この鉄板の屋根、壁が熱を受けて暑いんです・・・

収支報告に関しましては近日中に、伝票が揃い次第、こちらのblogにて報告させていただきます。最後になりましたが前日の仕込を手伝って下さったIgunal様、当日の運営を手伝って下さったツルハドラッグの皆様にもこの場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。

東北ほっとプロジェクト:笠原宗一郎

2013年8月4日日曜日

活動報告:『第3回鳥屋崎復興祭』

東北の梅雨明けが発表された8月3日(土)、プロジェクトのメンバー3人は第3回鳥屋崎復興祭にサポートのためお邪魔してきました。

※第2回(平成24年8月)の様子

鳥屋崎地区は宮城県亘理町にあります。太平洋からは約2キロメートル内陸に位置しますが、鳥の海と呼ばれる大きな入江のそばで、東日本大震災の被害は他の被災地同様に甚大です。東北ほっとプロジェクトでは震災後初めての冬に、皆様のご協力を得て石油ストーブを支援、配布した地区でもあります。

鳥屋崎地区では毎年盆踊り大会が行われていましたが、震災でやぐらが壊れてしまい、以後、復興祭と銘打って毎年開催されています。
復興祭には近所の住民はもちろん、津波で家を失い、やむを得ず仮設住宅や遠方に居を構えている人たちも多数訪れます。区長さんは「今は鳥屋崎を離れている人たちも、復興祭で地元を思い出して、また帰ってきてくれたら嬉しい」と話されていました。名実ともに「復興」を願うお祭りです。

亘理町やその隣の山元町は、宮城県の南部に位置しています(仙南地区と呼ばれています)。石巻市や南三陸町などと違って、内陸に向かって起伏の小さいなだらかな土地が続くため、比較的内陸深くまで津波が到達したようです。実際に訪れてみると、高い建物もほとんどないので、大津波が来たらどこに逃げればよいか見当が付きません。
今では報道で亘理、山元の地名を見たり聴いたりすることはほとんどなくなってしまいましたが、まだまだ復興道半ばです。鳥屋崎地区が以前の景色を取り戻せるかどうかはわかりませんが、一家族でも多く故郷に戻ってこられることを願っています。


準備中の会場。今回はトラックをステージに。

総合プロデュースの寺岡氏。ご自身が献身的なボランティアでもあり、石巻のカキ小屋経営者でもあります。

我らが代表の笠原氏。毎年、凝った流しそーめん装置を製作。

会場では焼きそばあり、焼き鳥あり、焼きイカあり、綿アメあり・・・。

水風船釣りや金魚すくいも。

そして復興祭開幕。全員での黙とうに続き、亘理町町長がステージへ。

毎年恒例のライブがスタート。まずは吉田ふくたろうさん。

続いて、毎年すてきなライブを披露されている歌姫、Jadeさん。
Jadeさんは第1回から3年連続ご出演されています。
 
 
ラストは様々な被災地で演奏をおこなっているJAZZ FOR TOHOKUのみなさん。
 
さて、今年の流しそうめんは・・・?
今回も大盛況! 子供も大人もそーめんを追いかけます。
”右利き”の場合、写真右側に立ったほうがそーめんを取りやすいのですが・・・。
子供たちは左側で苦戦中 (^_^;

うまくすくえるかな?
 


正確な数は不明ですが、昨年よりもご来場者が多かったように思いました。
鳥屋崎は周辺に比べると復興が進んでいる地区だそうです。
「お茶っこバス」の企画でもそうですが、コミュニティーの大切さを改めて思います。

最後は「日本一近くで上がる」打ち上げ花火でフィナーレ。
鎮魂と復興への願いを込めて。

報告:杉崎順一