2012年2月2日木曜日

第8回ストーブ配布ご報告

2月1日、プロジェクトメンバー杉崎順一が、東京からボランティア参加のIさんと協力して、宮城県石巻市内および東松島市内にてストーブのデリバリーを行いました。


前の晩から降り続いた雪は午前中には止んだものの、沿岸部の石巻では珍しいぐらいの積雪で、非常に寒くまた風の冷たい一日でした(当日の石巻の最低気温-4度、最高気温6℃。アメダスより)。

配布できた台数は石巻市内で32台、東松島市内で13台でした。いずれも被災した自宅での生活を続けている「在宅避難者」の皆さんです。


下の写真は石巻市内でお届けした1軒です。撮影をお願いしたところ、快く応じて頂きました。


海岸線に近いこのお宅では津波による浸水の被害が大きく、すでに家の内側はリフォームされていましたが、外壁(外回り)は現在工事中でした。もちろん去年の早い時期に工事を発注しましたが、職人さん(大工さん)や材料の不足により、実際に工事が開始されたのは1月に入ってからとのことでした。
玄関先にお邪魔した際も、やはり「家の中の暖かさ」はあまり感じられませんでした。
このように現在工事中の家屋は石巻や東松島では珍しくありません。


夕方から東松島へ移動。配り始めたときはすでに周囲は暗くなってしまいましたが、配布先のみなさんが自ら受け取りに出てきてくれて、配布はスムーズに完了。
皆さん異口同音に、最近の突出した寒さと暖房器具の必要さを口にされます。
既に2月ですので、暖房器具が1台もないまま生活されているご家庭はないようですが、最近の寒さでは1台や2台のストーブでは不足なのは明らかです。

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配布中に聞くことができたお話を一部紹介します。

「幸いにも震災の被害を逃れたストーブがあったので引き続き使っていたが、最近壊れてしまった。新しい物を買いたいが失業で収入もままならないので、ご支援いただけるのは非常にありがたい」

「去年3月の震災の時、2階にあって(津波の)難を逃れた石油ストーブ1台を、近所の人たちと共同で使った。停電していたのでファンヒーターは使えなかったし、なによりお湯を沸かしたり、鍋を置いてあたたかい食べ物を作ることができたのがありがたかった。作った食べ物は近所の人たちと分け合った。ストーブを見るとあの時を思い出す」

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お届けしたストーブには、被災地のことを心配する皆さんのご寄付で購入したストーブであることを記したペーパーを貼るようにしています。支援いただいた皆様の、被災地に寄せる暖かいお気持ちをストーブに換え、そして受け取られた方の笑顔を見ることができ、プロジェクトメンバーも来てよかったと実感しています。寄付をお寄せいただいた皆様に改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。

ストーブの支援活動は今後も続けていきます。近々では今週末にメンバーが配布を行う予定です。
また連携する現地のボランティアグループ「チーム王冠」には、配布で協力をお願いしてあります。
引き続き被災地を、被災者を「忘れない」お気持ちを持っていただければ幸いです。

文責:杉崎順一

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